2020年9月までに満期を迎えるマンション保険でやらないと損をすること!
マンション保険を専門に扱っている保険代理店としては2018年から2020年の9月までは非常に意識を集中しておかなければいけない期間といっても過言ではありません。
これは逆にいうと、2018年から2020年9月までに満期を迎えるマンションの管理組合様にとっても非常に重要なことだと言えます。なぜかと言うと・・・
2020年9月までに満期を迎え、その際に提示される新たな保険料は想像を絶するほどの保険料が出てくるからです。
では、一体なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?
こちらのページの最後に2020年中にされたほうが良いことを新たに追記しました。非常に重要だと感じていることなので是非とも最後までお読みください。(2020年2月追記)
2014年の地震保険の値上げに次いで2015年のマンション総合保険の改定(改悪)が今回の悲劇を引き起こす最大の原因!?
実は2014年、2015年に2つの保険の改定がありました。それが、
- 2014年7月からの地震保険の値上げ
- 2015年10月からの火災保険の値上げ
※、2017年1月1日からも地震保険の改定があり全国平均で5.1%の引き上げ(値上げ)となりましたが、今回の2019年(2020年)問題は上記の2点が大きく関係しているため、2017年1月1日の地震保険については補足的に書いておきます。ただ、2019年1月に地震保険は値上がりするため、2018年内に見直しをされることで保険料の高騰を未然に防ぐことは可能です。詳しくは下記ページをご覧ください。
この2つです。保険料というの地震保険よりもは火災保険のほうが保険料を占めるウェートは高いため、特に火災保険の値上げは消費者にとっては非常につらい改定(改悪)であったことは間違いありません。
また、地域別で値上げ幅は異なるものの、ほぼ日本全国で値上げとなり、私の住む宮崎(九州地区)は非常に大きな値上げとなりました。
2015年9月までに火災保険を契約した場合と、2015年10月以降に契約をした場合では約2割〜3割も保険料が違いました。これは個人的にも非常にインパクトがある事件だったので今でもはっきりと覚えています。
では、こういった大きな改定が決定するとどういうことが起こるのか?ということをお伝えします。そして、これからお伝えすることが今回の2020年9月までに満期を迎えるマンション保険の悲劇につながるとても重要な部分になるのです。
全国で一斉に行われた『中途更改』という延命治療!?
保険業界で火災保険の値上げが決定するとほぼ確実に行われることが『中途更改』という手続きなんです。
中途更改とは・・・保険期間の途中で契約者が従来の契約を解約し、新たな契約を締結することをいいます。(※コトバンクより引用)
簡単にいうと、満期を待たずに今ある契約(保険)を一度ぶった斬り、その日から新たに契約をすることです。
例を挙げると、2010年10月から5年間で契約した火災保険があるとします。本来であれば2015年の10月に満期を迎えるためそのタイミングで契約の更改をします。
これに対し中途更改というのは、満期を待たずして解約し新たな契約を結ぶ。上記の例で言うと、2015年9月までに意図的に解約、そして新たな契約をするということを指します。
何故、中途更改をするのか?
では、火災保険の値上げが決定すると何故、このようなことをするのでしょうか?勘の良い方ならお気づきかもしれません。答えは簡単です。
安い料率(=安い保険料)のときに中途更改をすることで高い保険料を払うことを先延ばしにするわけです。
もともと5年間で200万という保険料を一度解約して新たにその日から5年間で組み直すことで200万円の保険料のままで契約できることになります。
また、火災保険というのは解約したときに未経過分の保険料は、ほぼ100%に近い状態で返ってくるのでほとんど損することもありません。これはマンション保険も同じです。
2010年10月に5年間で契約したマンション保険の保険料が200万円としたときに、2015年の10月に契約更改したときと、2015年の9月以前に中途更改したときでは支払う保険料に大きな差が出るということになります。
イメージとしてはこんな感じです。
ただ、中途更改したとしてもいずれは高い保険料で契約更改するときが来るのですが、それでも一旦高い保険料が出ていくことを先延ばしに出きるため多くの管理組合様は中途更改という選択をされているとこが多いと思います。
というより、マンション保険を担当しているのは管理会社であることが多いため、このときに全国の管理会社が一斉に担当している各マンションの管理組合に対して今回の中途更改を勧め手続きしているというのが事実です。
ただ、この時に問題なのが比較検討もされないまま中途更改をされていたことなんです。
結局、2015年10月の火災保険の値上げに伴い、多くの管理会社がそれ以前(2015年9月まで)に中途更改を行ってきたわけです。
本来であれば、このタイミングで比較できるような情報も管理組合の理事役員さんに伝えるべきだと思いますが、値上げにはタイムリミットがあるため結果的に安い保険料で中途更改できて良かった・・・というふうに当時の管理組合様は思われているようですね。
安い保険料で延命治療できた上にタイムリミットもあったわけですから、そういう意味では中途更改をすべて悪いとはいえないかもしれません。ただ、そう言えるのは2014年9月の話です。
次の満期時には比較検討をすることが必須!!
ただ、ここで気付いてほしいことが、その時(中途更改した分)の満期が2018年から2019年、そして2020年9月までに大量に迎えるということなんです。
これから満期を迎えるマンション(総合)保険については非常に高い保険料がでてくることは間違いありません。理由は今回お伝えした2015年10月以降に改悪された料率で保険料が計算されるためです。また、ここに築年数による保険料の値上げが加わるわけです。
つまり、ダブルで値上げになるということなんです!
これは非常に大きいことです。ただの値上げではなく、料率改定による値上げと、築年数による値上げの2つがのしかかってくるということを是非おぼえておいてください。
2019年1月から地震保険が値上がりしますので、それ以降に満期を迎えるマンション保険は、上記2点に加えて、地震保険の値上がり分も保険料にのしかかってきます。その場合は”トリプル”で保険料が高くなるということです。それを防ぐ方法は下記ページに書いていますので参考にしてみてください。
今までの流れでいくと、担当の管理会社から当たり前のようにマンション保険の見積書が提出されるでしょう。
ですが、それは管理会社が取り扱っている保険会社の見積書に過ぎないということ。マンション保険を扱っている保険会社すべての保険料を比較して出された保険料ではありません。大幅に保険料が上がるからこそ、しっかりと比較検討をしてほしいわけです。
2018年、2018年以降に満期を迎えるマンション保険の見直しのポイントは?
- 日新火災の見積書を必ず取ること(=『マンション管理適正化診断サービス』を受けること)。
- マンション保険を取り扱う保険会社すべての保険料を比較すること。
この2つだけです。この2つさえ行えば絶対に損をすることはありません。間違っても現在ご加入の見積書のみだけを見て判断しないでください。
『マンション管理適正化診断サービス』を受けることも、複数の保険会社の見積書を取ることも無料です。試さない理由はないと思います。
時間があまり取れないというのであればお気軽にご相談ください。マンション管理適正化診断サービスか保険料の比較までをスムーズに行えるようにすべて段取りをいたしますし、お困りのことは何でもご相談ください。
最後、繰り返しになりますが、もう一度だけ言わせてください。2018年、2019年、2020年に満期を迎えるマンション保険は必ず
- マンション管理適正化診断サービスを受けること。
- マンション保険を取り扱う保険会社すべての保険料を比較すること。
この2点は必ず行うようにしてください。この2つをしなければ本当にかなり損をする可能性がありますのでご注意ください。
2020年1月からマンション保険が再び値上げになるからこそ行動すべき!
2020年1月に火災保険が再び値上げになります。これに伴いマンション保険も値上げになりますが、前回の2019年10月の値上げ時にあったような失敗を防ぐために今回、その時の事例を踏まえてお伝えしたいことがあります。
実際に2019年10月の値上げの際、値上げ直前になり既契約を担当している代理店からの見積書を見て慌てて問い合わせをされる管理組合様が非常に多かったです。
ですが、問い合わせをされてきた管理組合様の中には見直しができなかった管理組合様もおられます。理由は決定するまでの時間が足りなかったからです。
理事会や臨時総会が必須のマンション保険は、短時間で決めることのできる事案ではありません。だからこそ、早めに打ち合わせをして計画的に事を進めていくことが非常に重要です。時間に余裕があれば何か不測の事態起きたとして回避策を考える時間があります。
このようにスケジュール的に余裕を持ち行動されることが何より重要で、主体性を持ち計画的に進めていくことが最良のマンション保険に加入する絶対条件です。
どのように進めていけば良いのか分からない・・・という管理組合様もおられると思いますので、そのような組合様は遠慮なくご相談ください。一緒に打ち合わせをして計画を立てていきましょう。
とにかく、余裕をもって進めていくことが極めて重要になりますので、この点だけ意識されておいてください。
どうぞ、ご理解の程、よろしくお願い致します。
(マンション管理新聞 2016年8月号掲載分より)
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