火災保険料の値上げが決定!早ければ2019年の秋、遅くても2020年中には値上げ!
火災保険の値上げがついに決定しました。東京海上、損保ジャパン、三井住友の大手3社は2019年の秋という報道もありました。おそらく10月1日から正式な値上げになるのではないかと思います。(あいおいニッセイも2019年10月1日より値上げが決定)
今回の値上げも地域によっては前回(2015年10月1日から)同様、大幅な値上げになることが予想されます。特に九州地区は全国的に見ても大幅な値上げが予想されます。
これは軽視すべき問題ではありません。管理組合にとっては非常に重要な問題になることは間違いありません。
【マンション等(M構造)の改定率】
都道府県 | 改定率 | |
---|---|---|
三大都市圏 | 東京都 | +20.4% |
大阪府 | +12.0% | |
愛知県 | +7.2% | |
最大 | 鹿児島県 | +40.1% |
最小 | 愛媛県 | +4.1% |
※M構造:鉄筋コンクリート造等の共同住宅
(出典)損害保険料率算出機構ホームページ
上記を見てもわかるように、各地域によって改定率(値上げの幅)は異なるものの、やはりマンション保険は全体的に値上げになると思っておいて良いでしょう。
実際、地域によっては非常に大きな値上げになると思います。特に鹿児島を見ても分かるように九州地区は大幅な値上げになる可能性は非常に高いです。これは前回の2015年のときもそうでしたが、九州地区は約25〜30%の値上げでした。
火災保険料が値上げになった背景
火災保険料が値上げになった理由は保険金支払いが増加しているからです。
特に『自然災害の増加』と『水濡れ損害の増加』による保険金の支払いが増加しています。下記はその推移を示したグラフになります。
自然災害の増加
(出典)損害保険料率算出機構ホームページ
水濡れ損害の増加
(出典)損害保険料率算出機構ホームページ
火災保険料の値上げ対策は『マンション保険の見直し!』
火災保険の値上げに備えるためにできることはただ一つ。マンション保険の見直しをすることです。
では、マンション保険の見直し時期はいつが良いのでしょうか?
@料率改定(値上げ)前に見直しを行う
これは実際によく行われている方法で、単純に火災保険が値上げする前にマンション保険の見直しをするのです。
そうすることで高くなる前の保険料で契約できますし、しかも適正な補償内容に見直すことで場合によっては大幅に保険料を削減できる可能性があるからです。
特にマンション保険の場合は担当する保険代理店によってとんでもない補償内容で契約していることも少なくないため、マンション保険を専門に扱っている保険代理店で見直しをされることをおすすめします。
A築年数5年ごとの階段前に見直す
マンション保険というのは築年数が5年経過するとともに保険料が高くなる仕組みになっています。これは、マンション保険を取り扱っている保険会社すべてにおいていえる共通項目です。
そのため、マンション保険を見直すもう一つの時期はキリの良い築年数を迎える前に見直すということ。
下記図を見ていただくと分かるように新築時から数えて14年目、19年目、24年目・・・というように5年、10年というキリの良い年数の前に見直しをすることで築年数による保険料の値上げを防ぐことができます。
この点については、ご存知でない方が非常に多いですね。
今回の火災保険の値上げで最大4つの値上げを受ける可能性も!?
これは一番最悪な事態を想定して書くのですべてのマンションが当てはまるわけではありません。ただ、しっかりと考えないとそうなる可能性もゼロではないということをご理解いただきたいので、あえて書かせていただきます。
最大4つの値上げを受ける可能性のあるマンションとは?
2015年9月までに中途更改をしているマンションになります。
※対策を何もせずに5年という保険期間をそのまま過ごし通常どおり満期更改をした場合に限ります。
4つの値上げとは?
- 2015年10月1日から値上げになった分の保険料増加
- 2019年1月からの地震保険の値上げによる保険料の増加
- 2019年〜2020年中に行われる火災保険料の値上げによる保険料の増加
- 築年数が5年経過することによる保険料の増加
前回の値上げ(2015年10月1日から)以前に中途更改をしているマンションについては、何も対策をせずに通常どおり5年後の満期時に継続を行うと上記の4つの理由が重なり非常に大幅な保険料の高騰になる可能性があります。
そのため、上記に該当するマンションについては早急に見直しの話を進めたほうが良いと思います。
値上げは決定しているため1日でも早く行動されるほうが良いでしょう。また、見直しを行うにあたっても1〜2日程度でマンション保険の見直しはできません。余裕を持って行動されることが保険料高騰を防ぐ唯一の方法になります。
見直しを行うにあたっての絶対条件とは?
マンション保険を見直すときに絶対にやらなければいけない条件が下記の2つ。
この2つは絶対にやりましょう。
マンション管理適正化診断は日新火災が日本マンション管理士会連合会(日管連、にっかんれん)と提携して提供している無料サービスで、貴マンションをマンション管理士が無料で診断して採点を行うというものです。
採点結果によっては保険料は他社に比べて大幅に安くなることもあるので必ずマンション管理適正化診断を受けるようにしましょう。また、診断日時についてもすぐに受けれるというわけではないため余裕をもって申込みをするようにしましょう。
特に給排水管(本管、枝管ともに)の更新工事や更生工事を行っているマンションは高得点を取る可能性が非常に高くなり保険料の大幅な削減も期待できます。
また、マンション保険の比較も絶対に行いましょう。各社でこれほどまでに保険料が違うのか・・・ということをすることができると思います。
最後に
2019年の秋、もしくは2020年中には確実にマンション保険は値上げになります。そのため、今回の値上げに伴い、
について書きました。
前回に次ぐ、大幅な値上げになりかねないので、決して他人事だとは思わずに真剣に情報収集を行い実際に行動されることを強くおすすめします。
また、実際にどのように進めていけば良いのか分からないという管理組合様はご相談ください。最悪の事態にならないようにできる限りのお手伝いやアドバイスをさせていただきます。
今回の記事がなにか貴マンションのお役に立てると幸いです。
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