マンション総合保険とは何ですか?

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マンション総合保険とは?

今回は『マンション総合保険とは?』ということをテーマに書いてみたいと思います。マンション総合保険という言葉や存在は知っているけど・・・

 

  • 実際に誰がかける保険なのか?
  • 何のためにかける保険なのか?

 

というふうに思っている方も決して少なくありません。そこで、今回はそんな素朴な疑問について書いてみたいと思います。

 

 

 

 

そもそも・・・マンション総合保険って何なの??

分譲マンションには”共用部分””専有部分”の火災保険をかける必要があります。

 

各居室の区分所有者が所有する専有部分と、共用の玄関ホールや廊下、階段室た通路などの共用部分ということになります。

 

一般的に【マンション保険(マンション総合保険)】というのは、この”共用部分の火災保険のこと”を指します。

 

そして、共用部分は区分所有者全員の共有に属しているため、マンション総合保険は管理組合様が契約者となって加入するマンションにとっては非常に大切な保険になります。

 

 

【分譲マンションの一般的な保険手配】

     

  • 専有部分:所有者が火災保険(家財保険)+個人賠償をかける
  • (個人賠償:洗濯機からの階下への水漏れ事故などに対応できる。)

     

  • 共用部分:管理組合が火災保険を手続きする
  • (火災保険+建物管理賠償+個人賠償包括)

 

共用部分の火災保険の補償内容は、住宅向けの火災保険とほぼ同じ内容になります。ただし、保険の内容については住宅向けの火災保険と同じですが考え方はまったく異なります。

 

これは先にお伝えしたように、1つの建物のなかに共用部分と専有部分が含まれ、それぞれの部分についての所有者が異なるためです。

 

そのため、共用部分の保険のかけ方はそのあたりを考慮しつつ、そして高い保険料を払わくて済むよう適正なかけ方をする必要があります。

 

マンション総合保険で補償の対象となる範囲とは?

マンション建物の本体の共用部分(玄関ホール、屋外階段等)に限らず、建物に直接付随しない付属建物や設備、構築物などの共用部分、そして区分所有者共有の動産(※)も保険の対象として補償されます。
(※)通貨、預貯金証書、1個または1組の価額が30万円を超える美術品などは含まれません。

 

※、共同住宅建物が2棟以上ある場合は、それぞれに保険金額を定めて契約する必要があります。

 

上の図を見てわかるように、マンション総合保険の対象となるのは目に見えるもの以外にも給水設備や水道引込管のような目に見えないものも含まれます。もちろん各階にめぐっている給排水管についても対象の範囲となります。

 

ただし、給排水管については本管と枝管では所有者が異なる場合があり、場合によっては区分所有者の所有物になっていることもありますので管理規約で確認してみましょう。

 

マンション総合保険の補償内容はどうなっているの?

財産に関する補償
火災などに関するリスク

@、火災、落雷、破裂・爆発
例:火災により建物の共用部分が焼損した。

自然災害に関するリスク

A、風災、雹(ひょう)災、雪災
例:台風で窓ガラスが割れ、建物の共用部分が損害を受けた。

B、水災
例:大雨で床上浸水し、建物の共用部分が損害を受けた。

その他のリスク

C、建物外部からの物体の衝突等
例:建物に自動車が衝突し、建物の共用部分が損害を受けた。

D、給排水設備の事故による水ぬれ※1
例:給排水管からの水漏れで建物の共用部分がぬれて汚損した。

E、騒擾(じょう)・集団行動・労働争議に伴う暴力行為・破壊行為

F、盗難
例:泥棒に窓ガラスを割られた。

G、破損・汚損等
例:何者かに建物の共用部分を壊された。

H、電気的・機械的事故
例:過電流によりショートし、空調設備が使えなくなった。

※1 給排水設備自体に生じた損害は補償の対象となりません。

 

費用に関する補償

事故時諸費用
火災等の事故によってマンション共用部分に損害が出た場合に、損害保険金とは別に支払われる臨時費用のことです。

 

損害保険金の10%〜30%が損害額に上乗せして支払われます。(保険会社によって異なる。)

水濡れ原因調査費用
マンション内で水ぬれ(漏水事故)が発生した場合、その原因を調査するために必要な費用を補償します。支払限度額(保険年度ごと)→100万円

 

例:5年長期の場合は1年ごとに100万円。

残存物取片づけ費用
事故の後、残存物を取りかたづけるのに実際にかかった費用が支払われます。

修理付帯費用 
水濡れ原因調査費用以外の原因調査費用、仮修理費用等を補償します。

失火見舞費用
マンションの共用部分から発生した火災、破裂または爆発により第三者(区分所有者等)の所有物に滅失、損傷または汚損の損害が生じた場合に見舞金等の費用を補償します。

※、各費用については保険会社によって異なります。

 

賠償責任に関する補償

施設の賠償責任(建物管理賠償責任補償特約)
マンション共用部分の施設の欠陥等に起因する事故により、法律上の損害賠償責任を負った場合の損害賠償金などを補償します。

 

例:エントランスのドアの管理不備で、マンションの居住者がケガをしてしまった。

個人の賠償責任(個人賠償責任総合補償特約)
マンションの居住者が日常生活の偶然な事故により、法律上の損害賠償責任を負った場合の損害賠償金などを補償します。

 

例:マンションの居住者の洗濯機のホースが外れ、階下の住人の家財に損害を与えてしまった。

マンション管理組合役員賠償責任補償特約
マンション管理組合の役員が管理規約に規定する業務に係る行為に起因して、損害賠償請求を受けたことによって負担する損害賠償金、弁護士費用、法律相談費用等の損害や情報漏えい対応費用等を補償します。

※、保険会社によって異なりますので、詳細は保険代理店、もしくは各保険会社にご確認ください。

 

保険料は各社で大きく異なる!

上記の補償項目については各社でさほど大きな違いはありません。どの保険会社でも分譲マンションで想定される損害を補償できるような内容になっています。

 

ただし、保険料については各社で大きく異なります。

 

また、マンション総合保険は5年一括というように長期の契約をしていることも多く、その保険料はおどろくような金額です。だからこそ、各社の保険料を比較することが大切なんですね。

 

比較もせずに契約、もしくは契約更改をしてしまうことがどれだけ損をしているのか・・・ということを知ってほしいと思います。

 

どんなに安い保険料といっても100万円ほどはしますし、なかには数百万、都心部などの大きな物件にもなるとそれこそ1000万円を超える保険料というのも珍しくありません。

 

そんな高額な契約にもかかわらず比較もせずに契約している管理組合様が多いというのがマンション業界の現状です。

 

満期をむかえた際はもちろんですが、満期前であっても今の保険料を少しでも安くできないか・・・と思っておられる管理組合様は再度、見積もりを取られてみることをお勧めします。

 

まずは、マンション総合保険のイメージから!

こちらでは『マンション総合保険とは?』ということをテーマに書きました。

 

少しでもわかっていただけるように専門用語などは避けて書いたつもりですが、それでも保険って複雑なイメージがあると思います。なので、まずは大きなイメージを持ってもらえると良いかと思います。簡単におさらいをすると、

 

 

 ポイント! 

  1. 分譲マンションは、『共用部分』と『専有部分』にわかれている。
  2. 共用部分は管理組合が、各居室は区分所有者が火災保険をかける。
  3. 保険料は各社によって大きく異なる。

 

まずは、この3点を覚えておきましょう。

 

あまりむずかしく考えずに、まずはイメージが大切です。管理組合様という立場であれば火災保険の手配をしなければいけません。ムダを省き適正な補償内容、そして納得のできる保険料で是非ともマンション総合保険をご契約していただきたいと思います。

 

 

続いてはこちら>>>>マンション保険の保険料について

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